こんにちは!札幌市手稲区前田のパーソナルトレーニングジム「アンカーフィット」の小林大祐です。

食欲の秋真っ只中、体型が気になり始めたり、思い切ってパーソナルジムに通うことを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか??

しかしここ最近、パーソナルトレーニング中の事故などがニュースで取り上げられていることも多く、パーソナルジムに対してやや不安を感じている方も少なからずいらっしゃるのでは…と思います。

そのため今回は、パーソナルトレーニング中の事故から身を守るためのポイントを3つご紹介して参ります。

まずは3つのポイントについて

1つ目
→トレーニング開始前のカウンセリング(ヒアリング)

2つ目
→ トレーナーとのコミュニケーション

3つ目
→ けが、体調不良への対応

ではそれぞれの理由について、パーソナルトレーニング中の事故に関する資料を参考にしつつ、パーソナルトレーナーとしての考えも交えながら解説して参ります。

パーソナルトレーニング中の事故から身を守るためのポイント3つ

1つ目・・・トレーニング開始前のカウンセリング(ヒアリング)

まず初めに、トレーニング開始前のカウンセリング(ヒアリング)について解説して参ります。

パーソナルトレーニングを安全に行うためには、あらかじめ運動や栄養指導によって引き起こされる可能性がある病気や怪我を防ぐために、確認しておかなければならない情報があります。

例えば、現病や既往歴、整形外科に関する疾患、食べ物のアレルギーといった情報です。

パーソナルトレーニングはこれらの情報をもとに避けるべき運動や食事指導の方針を決め、考えられるリスクを承諾したうえで実施していことが安全性を高めるポイントとなります。

そのため、場合によっては医師の指示を仰ぎ、健康上に問題があればパーソナルトレーニングを断念せざるを得ないこともあります。

しかし、パーソナルトレーニングでの怪我や体調不良を経験した200名に行われたアンケート調査では、

『これまでの運動習慣や既往歴など、事前に丁寧なヒアリングを受け、体力測定テスト等を受けた上でトレーニングプランが作成された』

と回答した方は200/65人(32.5%)のみで、残りの方は、それらの一部、ないしは全部が実施されていなかったとされております。

従って、『通ってみたい!』と思うジムを見つけたら、まずは体験トレーニングなどを活用し、運動前のカウンセリング(ヒアリング)や体力測定などが行われ、安全面に配慮されていることを確認しておくことをおすすめいたします。

【特に注意すべきポイント】

筋力トレーニングは血圧の上昇が伴うこともあるため、高血圧や動脈硬化症といった循環器系の現病、既往歴の確認は必須とも言えます。

従って、初めから重たいバーベルを担いだり、極端に息が上がる運動をさせられる場合は、安全面への配慮が不十分な可能性もあるため、やや注意が必要です。

トレーニングの『楽しさ』や『達成感』を味わうことも大切ですが、安全性が重視されていることもチェックしておきましょう。

2つ目・・・トレーナーとのコミュニケーション

次はトレーナーとのコミュニケーションについてです。

パーソナルトレーニングは、トレーナーとの二人三脚で個々のレベルに応じた運動指導を受けられることから、初心者の方でも効果的にカラダを鍛えられるという魅力があります。

一方で、これ以上の運動は危険とされる運動強度の限界(安全限界)を見定めるのもトレーナーに委ねられているため、トレーナーとお客様の間では常に適切なコミニュケーションを取り合い、安全限界を超えずにトレーニングを行うことが大切です。

しかし、トレーナーとのコミュニケーションに関するアンケートでは、

怪我や体調不良になった時、

『トレーナーと常に適切なコミュニケーションをとれており、体調確認などの声掛けなども適切に行われていた』

と感じた方は200/90人(45%)のみで、その他、半数以上の方は適切なコミュニケーションが取れていなかったとされております。

従ってトレーニングの前後や最中に、『体調の異変がないこと』『関節や筋肉に痛みや違和感がないこと』などを確認し、適切に体調管理されていることもチェックしておきましょう。

また、けがや体調不良になった時、

『過大な動作や過大な負荷だと思ったが、トレーナーの指示どおり続けていた』

と回答された方が200/74人(37%)だったとされております。

従ってトレーナーが判断した安全限界と、お客様の体が耐えられる実際の安全限界が一致しないことも考えらるため、トレーナー側からの体調確認がなくても、何か異変や不安を感じた時には遠慮せず自ら伝えることも大切です。

【特に注意すべきポイント】

中には、重たいので『持てない』と伝えたにも関わらず、トレーナーに『メンタルの問題だから』と言われて強引に持たされ、結果的に肩の腱板損傷を負ったケースも報告されております。

そのため、指導方法に問題があったり、明らかに無茶なトレーニングだと感じた場合には、お客様自らトレーニングの中断を促すことも大切です。

3つ目・・・けが、体調不良への対応

最後は怪我や体調不良になった時の対応についてです。

恐らく多くの方にとっては、

『ジム=健康作り』

のイメージが強いのではないかと思います。

しかしアンケートの結果では、パーソナルトレーニングをご利用された約2割の方が、怪我や体調不良、またはその両方を経験したとされております。

また、契約時に怪我や体調不良への対応についてどのような説明があったかでは、

『口頭で説明があった』が200/78人(39%)

『説明はなかったが、契約書面に記載があった』が200/44(22%)

と言うように、大半の方が書面と口頭による説明を受けていなかった可能性があります。

従ってパーソナルジムをご利用の際は、怪我や体調不良になる可能性があることも踏まえた上で契約書の中身を確認し、何かあった時の対応についても説明を受けた上で契約することが大切です。

また、万が一に備えてトレーナーが保険に加入している、またはお客様自身がスポーツ保険等に加入する必要があるのかを確認しておくことも重要です。

その際、契約書がなければ保険適用にならないこともあるため、契約書は絶対に無くさず保管しておきましょう。

【特に注意すべきポイント】

トレーニング予定日に体の調子が悪いと感じた時に、当日(直前)キャンセルが可能かどうかの確認も大切です。

店舗によりますが、当日キャンセルは1回分の消費扱いになることも珍しくはありません。

だからと言って無理にトレーニングをすることは、怪我や体調不良を助長させることにも繋がり兼ねないため、そういった点の確認をしておくこともおすすめいたします。

最後に

パーソナルトレーニングで健康増進することは、人生に良い変化をもたらすと言っても過言ではありません。

そのため、『将来に向けて運動機能を向上させたい』『健康的な食習慣を身につけたい』という方で、自分一人ではどうしたら良いかわからない方には自信をもっておすすめできるサービスとも言えます。

しかし、パーソナルトレーナーは法的に資格の取得が義務化されていないこともあり、専門的な知識を持たないトレーナーからの指導による怪我や体調不良が頻発しているのも事実です。

皆さんがこうしたトラブルを回避するためには、安全なジム選びのポイントとして、NSCAやNESTA、JATIといったパーソナルトレーナー向けの資格を保有したスタッフが在籍しているジムを選ぶということも重要になります。

とは言え、『資格保有者が在籍』という言葉だけをもとにジムを選ぶことはかえって危険です。

従って、資格保有者が在籍しているジムを選ぶのはもちろんですが、それと合わせて今回ご紹介したパーソナルトレーニング中の事故から身を守るためのポイント3つを確認して、ご自身に合った安全性の高いジム選びの参考にしていただけますと幸いです。

最後まで目を通していただきありがとうございました。

《参考》
独立行政法人 国民生活センター「パーソナル筋力トレーニング」でのけがや体調不良に注意!