皆様こんにちは。札幌市手稲区前田のパーソナルジム「アンカーフィット」の小林です。

今回は数多くある股関節ストレッチの中でも、知らずに繰り返すと痛みに繋がる可能性のあるものについて、注意点を交えながら解説していきます。

なお、股関節の動きに滑らかさを出すことは、下半身太りの解消、特に脚痩せ(足痩せ)や、怪我の予防としても非常に大切ですのでぜひ参考にされてみてください。

それでは解説していきます。

股関節のストレッチ方法

まずは横方向からの画像で解説していきます。

ご覧の通り、脚を抱えて胸に引きつける簡単なストレッチになります。

体育の授業や部活など、皆さんも一度はやったことがあるのではないでしょうか。

また、この動きはもも裏やお尻のストレッチと思われがちですが、相当身体が硬い方でなければ伸ばされていると言う感覚はさほど得られないことと思います。

そして今回ご紹介するように、実はこの動きには股関節の動きを滑らかにすると言う効果と役割があるので更に解説を続けていきます。

股関節のストレッチ(注意点)

馴染みのあるストレッチでとても簡単な動きにも見えますが、効果的に行うためには脚の引き付け方に注意が必要となります。

【縦方向からの画像】

具体的には、こちらの画像のように脚を斜め方向に引っ張ることが大切となります。

目安としては、鼠蹊部(ソケイブ)のラインに沿って引きつけるように行います。

ではその理由を、骨格模型を使いながら解説していきます。

【骨格模型による再現】

上記の画像では分かりにくいですが、左のようにまっすぐ引きつけた場合、腸骨(骨盤の骨)大腿骨(太ももの骨)がぶつかる方向に近づいてしまい、人によっては痛みを伴うこともあるのです。

更に見やすいようにアップ画像で解説いたします。

【アップ画像】

実際には、骨盤が後ろに傾いたり(骨盤後傾)、軟部組織(筋肉や脂肪など)があることで骨と骨が直接ぶつかるということはありません。(1)

しかし、負担のかかる動きを繰り返し行なうことによって筋肉や腱に炎症が起こり、痛みが引き起こされる可能性もありますので、股関節のストレッチで太ももを90度以上曲げる際は、骨と骨が近づかない方向(鼠蹊部)のラインに沿って引っ張るように心がけましょう◎

まとめ

今回ご紹介したものはとても単純なストレッチですが、股関節の形状に合わせた滑らかな動きの中で行うのか、それとも負担がかかる動きで行い続けるのかでは、ストレッチとしての効果や役割は大きく変わってきます。

スクワットやレッグプレスといったトレーニング種目の際に股関節への痛みがある方も、股関節を曲げていく方向に問題があるかもしれませんので、股関節の形状を意識したフォームに見直してみてはいかがでしょうか。

下半身太りを解消されたい方も、まずは股関節の動きに滑らかさが出るよう、ぜひ今回の内容を参考にストレッチを行っていきましょう☆

それではまた。

【参考】
(1)健常成人の股関節屈曲角度の構成について
(2)身体運動の機能解剖「医道の日本社」