こんにちは。札幌市手稲区前田のパーソナルトレーニングジム『アンカーフィット』の小林です。
今回は睡眠とダイエットの関係性について解説していきます。
ダイエットやボディメイクをする上で、睡眠時間を十分にとること、そして睡眠の質を向上させることはとても重要であると言うことは皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そのため今回は、トレーニングと同時に睡眠を最適化した場合に、身体に対してどのような影響を与えるのかについてお伝えしていきます。
なお、トレーニング方法や睡眠を最適化するための具体的な方法についての解説ではありませんのであらかじめご了承ください。
睡眠と体脂肪減少の関係性
皆さんはこれまでに、
「睡眠時間が短いと痩せにくい」
「睡眠の質が低下すると痩せにくい」
といった、睡眠がダイエットに与える影響について耳にしたことはないでしょうか。
恐らくダイエット経験のある方であれば、一度や二度、聞いたことがあるのではないかと思います。
実際にダイエット目的で通われている方で『体脂肪がなかなか落ちない』という方からも、睡眠時間が短い、または眠りが浅いとのご相談を受けることも珍しいことではありません。
反対に、体重や体脂肪がスゥーっと落ち始めた方に、最近何か心がけていることはありますかと尋ねた際、「就寝時間を早めた」「たくさん寝るようにした」と仰られる方も多くおられます。
また、睡眠不足の状態では集中力も低下しやすいため、せっかくジムに行っても有意義なトレーニングが行えないということも考えられます。
そうしたことからも、睡眠の時間や質の低下がダイエットにとってプラスに働くことはほぼなく、むしろマイナスの影響が大きいとの印象を強く受けます。
そして実際に調査した研究データからも、体脂肪の減少と睡眠の関係性が報告されておりましたのでご紹介いたします。
『睡眠の最適化と長期的な筋力トレーニングが身体組成に及ぼす影響』について調べた研究では、
普段鍛えていない23人の被験者を、睡眠の量と質を最適化する「睡眠教育を受けたグループ」と「睡眠教育を受けないグループ」に分け両グループに対し週2回、10週間に渡って筋力トレーニングを実施させました。
その結果、両グループ共に除脂肪体重(筋肉・骨・内臓などの総重量)は増加しており、
「睡眠教育を受けたグループ」・・・1.7±1.1kgの増加
「睡眠教育を受けないグループ」・・・1.3±0.8kgの増加
といった結果が得られております。
しかし、体脂肪の減少量については、
「睡眠教育を受けたグループ」・・・-1.8±0.8kgの減少
「睡眠教育を受けないグループ」・・・0.8±1.0kgの減少
というように睡眠を最適化したグループの方が体脂肪を優位に減少させたと言うデータが得られております。
まとめ
今回ご紹介した研究データからも、ダイエットやボディメイクにおいて運動と休養(睡眠)のバランスがとても重要であるということを感じていただけたのではないでしょうか。
しかし、研究結果に影響を与える可能性があるものとして、個人の運動能力の差や、日常生活での活動量の差というものが考えられる他、何より体脂肪の減少に対しては食事内容や量、そしてタイミングというものが大きく影響を与えます。
そのようなことからも、運動・休養(睡眠)・食事といった、これら3つのバランスを整えることがダイエットや健康的な身体作りにとっての基本であり、最も大切であるということを付け加えておきます。
もしも今現在、ダイエットやボディメイクをされている方で体脂肪が落ちないと悩まれている方は、それぞれのバランスが整っているかを今一度、見直してみると良いでしょう。
それでは今回はこの辺で。
《参考》
A randomized controlled pilot trial of sleep health education on body composition changes following 10 weeks’ resistance exercise