こんにちは。札幌市のパーソナルトレーニングジム『アンカーフィット』の小林大祐です。

新しい環境に身を置き、人との出会いも多くなるこの季節。

周りからの印象を少しでも良いものにすべく、髪型や化粧、服装などに気を配る方が多いのではないでしょうか。

そして、若々しく自信に満ちた印象でスタートを切りたいという方も少なくはないはずです。

そこで今回は、周りからの印象に大きく影響し、尚且つ自分ではあまり見ることのない後ろ姿(特に背中)を綺麗にする方法をご紹介して参ります。

ぜひ最後まで目を通していただけますと幸いです。

後ろ姿(背中)が与える印象

ご覧頂いてる方の中に、最近「実年齢よりも上に見られるようになった」という方はいらっしゃるでしょうか?

実年齢よりも上に見られる原因が、服装や所作に現れる品の良さであれば嬉しい限りですが、あまり嬉しくない意味でそう見えていることもあるかもしれません。

つまりそれは、実年齢よりも『老けた印象』を与えてしまっている場合です。

特に、猫背や巻き肩で肩甲骨がビタッと張り付いてしまっている方は注意が必要です。

そのような背中では、人が疲れた時に取るうな垂れた姿勢を連想させてしまい、若々しさとは逆に年老いた印象を持たれることにも繋がりかねません。

できれば、背筋がまっすぐと伸び、天使の羽とも呼ばれる肩甲骨が浮かび上がった綺麗な背中を目指したいところです。

しかし残念ながら、この肩甲骨はなかなかの癖者で、動かし方がわからないと言う方も大半です。

そのためまずは、

・肩甲骨の動きをチェックする

そして次に、

・肩甲骨を動かすエクササイズ

を実践していきます。

肩甲骨の動きをチェックする

肩甲骨には、主に6方向の動きが備わっております。

・内転(背骨に近づく)

・外転(背骨から離れる)

・挙上(上にあげる)

・下制(下にさげる)

・上方回旋(上方向に回る)

・下方回旋(下方向に回る)

 

これらの動きをコントロールできることが重要となりますが、皆さんの肩甲骨はいかがでしょうか?

問題なく全ての方向に動かせたという方は、効果的なトレーニングとそれに見合った成果を得られることが期待できるため、積極的に背中の運動を行いましょう。

しかし『いまいち良くわからない…』という方は、トレーニングを始める前に、まずは動かし方の練習から始めましょう。

肩甲骨を動かすエクササイズ

それでは肩甲骨を動かすエクササイズ《肩甲骨フロアモビリティ》を紹介して参ります。

なお、ここでは基礎的な動き(外転・内転・挙上・下制)についてのみご紹介いたします。

やり方

①仰向けの状態で床に寝て、片方の腕を前に伸ばす。

ポイント:腕の力は抜き、手の平はふわっと軽く握りましょう。

②伸ばした腕を、床に押し当てる(肩甲骨の内転)⇄床から離す(肩甲骨の外転)を繰り返す。

ポイント:肩甲骨が床に当たる感覚、床から離れる感覚を感じ取りましょう。

③腕を伸ばしたまま、肩を上げる(肩甲骨の挙上)⇄下げる(肩甲骨の下制)を繰り返す。

ポイント:肩甲骨が床に対して上下に擦れる感覚を感じ取りましょう。

④最後は②と③の動きを組み合わせます。

反対回りも行います。

一通りできたら、反対側の肩甲骨も同様に実施していきます。

最重要ポイント

このエクササイズにおける一番の狙いは、肩甲骨が床に触れる感覚を利用し、肩甲骨の固有受容覚に刺激を入れることにあります。

固有受容覚・・・関節や筋肉を動かす感覚、また、その部位の位置を認識する感覚。

そのため、とにかくゆっくりと正確な動きを心がけましょう。(概ね、一方向につき3〜5秒程度かけて行います。)

なお、動きのコツを掴むまでは、肩甲骨単体の動きではなく体全体が動いてしまうこともあるかもしれません。

初めは難しいかもしれませんが、肩甲骨をスムーズに動かせるようになると、それだけでも十分後ろ姿(背中)に変化が現れてきます。

そして更にトレーニングを実施することで、Tシャツの上からでもわかるほどの、綺麗な天使の羽を手に入れることができるでしょう。

最後に

姿勢改善を目的として背中を鍛えることは、非常に有効な手段です。

しかし、その効果を得るためには肩甲骨がしっかりと動いていることが前提になります。

また、肩甲骨には非常に多くの筋肉が付着しており、その数は15種類以上にも及ぶため、日常的に肩甲骨が動いている方は自ずと多くの筋肉を働かせていることにも繋がります。

【肩甲骨に付着する筋肉】
・肩甲挙筋
・僧帽筋
・肩甲舌骨筋
・小円筋
・大円筋
・三角筋
・棘上筋
・棘下筋
・大菱形筋
・小菱形筋
・広背筋
・肩甲下筋
・前鋸筋
・烏口腕筋
・上腕二頭筋
・上腕三頭筋
・小胸筋

反対に、もしも肩甲骨が十分に動いていないとしたら、これらの筋肉も日常的にあまり働いていないことになりますので、消費するカロリーにも大きな違いが出ることが推測されます。

従って、肩甲骨を動かして背中を鍛えることは、姿勢の改善のみならず消費カロリーの増大に伴うダイエット効果も期待できるため、美意識の高い女性にとってもまさに一石二鳥と言えます。

なお、今回ご紹介したエクササイズは、肩こりの緩和にも非常に効果的ですので、肩こりに悩まれている方もぜひ実施していただけますと幸いです。

最後まで目を通していただきありがとうございました。

〈参考〉
NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識
身体運動の機能解剖
ボディ・ナビゲーション〜触ってわかる身体解剖〜