こんにちは。札幌市手稲区のパーソナルトレーニングジム『アンカーフィット』の小林大祐です。

カウンセリングの際、トレーニングを始めようと思ったきっかけについて質問をすると、“将来のために”というキーワードを耳にすることが多々あります。

そこで今回は、将来のために体を鍛えておくべき最大の理由についてブログを投稿いたします。

結論

まずは結論ですが、将来のために体を鍛えておくべき最大の理由は、

“人生最後の日まで、やりたいことをやりたい時にできるカラダでいるため”

ということです。

人生最後の日というのはやや大袈裟かもしれませんが、解説して参ります。

将来どうあるために体を鍛えるのか

さっそく質問ですが、皆さんはなぜ将来のために体を鍛えたいと思いますか??

・元気で働き続けたいから

・老後、身の回りの世話で家族に迷惑をかけたくないから

・子どもの手が離れたあと、夫婦で旅行を楽しみたいから

・孫と一緒に走り回りたいから

・いつまでも若々しくいたいから

これは実際にお客様からいただいた回答ですが、皆さんはどうお考えでしょうか??

もちろんそれぞれ違った目標があると思いますが、元気に動いて健康的な生活を送り続けたいと言う考えは皆さんで共通しているのではないでしょうか。

健康寿命と寿命の差

一般的に、元気に動いて健康的な生活が送れる期間のことを健康寿命と呼び、正式には、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義されます。

そして直近のデータでは、日本人の健康寿命は男性が72.68歳、女性が75.38歳です。(1)

また、最も死亡者数が多かった年齢は男性が88歳、女性が93歳と発表されております。(2)

と言うことは、男女共に10年以上は不健康な期間があり、日常生活に制限を受けたまま寿命を迎える可能性があるということです。

この10年をどう受け止めるかは皆さん次第ですが、私自身はとてもショックに感じます。

そのため、将来のために体を鍛えておくべき最大の理由は、不健康な期間を少しでも減らして『人生最後の日まで、やりたいことをやりたい時にできるカラダでいるため』というのが私の考えです。

健康寿命を伸ばす体作りのポイント

日常生活の制限といっても、病気や怪我を機に制限を受けることになったりと原因は様々ですが、1番の原因はなんといっても加齢に伴う体力の低下です。

これは聞いたことがある方も多いかもしれませんが、サルコペニアと呼ばれるものです。

サルコペニアは、高齢期にみられる骨格筋量の減少と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下というのが正式な定義ですが、早い方では40代から始まり、その後は年齢とともに進行していくのが特徴です。

しかし、サルコペニアは普段の活動量が豊富な方ほど発症を予防できる可能性があるため、やはり日頃から体を鍛えておくことが推奨されるワケです。

そして何より、日々トレーニングをされているお客様からも、身体機能が向上して日常生活で感じていた制限がなくなったと言うお声はたくさんいただいております。

例えば、

・肩の可動域が広がり、洗濯物を干したり、高い所の掃除が楽になった。(40代女性)

・以前は大変だった車椅子からの立ち上がりや、トイレへの移動が楽になった。(40代女性)

・ゴルフの時、カートを使わずに皆んなと歩いてまわれるようになった。(60代女性)

などなど。

従って、トレーニングで筋肉量を増やしたり筋力や身体機能を向上させることは、日常生活での自由度を高め、やりたいこと、そしてやれることの選択肢を増やすことに繋がっているのは間違いありません。

ただし、トレーニングをする上で大切にしていただきたいポイントがあります。

これは私の個人的な考えが含まれますが、あまり筋肉量を増やすことに必死にならない方が良いと言うことです。

なぜなら、『若い頃のように食べれなくなった』と感じる方も多いように、年齢を重ねるごとに食が細くなることが考えられます。そうなると筋肉量を効果的に増大させていくことが容易ではありません。

かと言って、筋肉量を増やしたいがために適正量以上の食事を摂り続けるというのもあまり健康的とは思えないからです。

また、筋肉量が増えたからと言って身体機能が向上するかと言うと、必ずしもそうではありません。

そこでおすすめしたいのは、『今持ってる筋肉を使いこなす』という考え方です。

そもそもトレーニングで新たに筋肉をつけていくとなれば、そこそこハードな筋トレと根気が必要です。

目に見えた変化を期待するなら尚更です。

しかし、今持っている筋肉を使いこなすためのトレーニングであれば、力の入れ方や関節の動かし方など、体の機能面に重点を置いた運動がメインですので、体の変化を感じやすいというメリットがあります。

体の変化が感じられると、さらに体を動かしたいという意欲も湧いてくるため、必然的に体を動かす習慣も身につきやすくなります。

従って、『将来に向けて貯筋だ!』と筋トレを始めたは良いものの、『なんだかあんまり筋肉が増えた気がしない…』と心が折れてしまわないためにも、身体機能の向上を目的としたトレーニングに重点を置き、体が動かしやすくなったり、日常生活での動きが楽になっていく感覚を楽しみながらカラダを鍛えていくことをおすすめいたします。

最後に

繰り返しになりますが、将来のために体を鍛えることは、健康寿命の延伸に繋がる可能性が期待できます。

そして健康寿命が伸び、身体的に自由な日々を過ごすことができれば、何かに挑戦したいと思った時にそれができる、どこかへ行きたいと思った時にそこへ行ける、と言うように制限なく人生を最後まで楽しむことにも繋がります。

そのため、皆さんも将来のために今から自由に動けるカラダ作りをしてみてはいかがでしょうか。

最後まで目を通していただきありがとうございました。

《参考》
(1)厚生労働省-健康寿命の令和元年値について-
(2)厚生労働省-令和4年簡易生命表の概況-
(3)サルコペニア診療ガイドライン2017一部改訂